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『慣れてない筈の道、迷子になったりしたら可哀想…』
ん?誰が?
『君が。
黒木はそう思って付いて来てくれた』
…マジで?
私としては、大学時代から住んでる街で、超熟知した土地なのに…
黒木!
チャラいクセに超いい奴っ!!
あの子好きだな~、人として。
あ、つか、
いい加減、今日の一連の流れを解説してくれても良いのではないか?メタボよ?
『ではそうしよう。
君は、初日から余りに自分がモテ過ぎてさぞかし驚いた事だろう』
え、驚かない訳なくね?
『ああ、それが普通だよ。
しかし何故こうもモテたのか…それには勿論理由が有る』
その理由詳しく
『理由は…
君自身から、男が「男を好きになってもいいんだ」と思わせる、特殊なフェロモンが出ているからだ』
……は?
『ホモを増殖させるのが、君のミッションだと僕は言っただろう?
そして僕も君に付き添って学校に行かなくてはならないのは…
君はそのフェロモンによりノンケの男を此方の世界に導き、僕には学園内でフラグを立てる、というそれぞれの役割が有るからだ』
……待って、ちょっとwwww
予想以上に壮大wwwしかも超手堅いwwwww
あ、でも…
それと私がモテてたのはなんの関係が…
『フェロモンが誤作動した結果だ。
考えてみろ、君に言い寄ってきた彼等は、悉く君が「イケメン!」と反応した奴ばかりだ』
…あっ
『お陰で彼等にはフェロモンが過剰に反応し過ぎて、“男”と言うより“久保真”という人物に、標的を絞らせる結果になってしまった』
だ…だから…
『フェロモンは君の思考と連動する。
故に、菊入と千葉は特に危険だ。
この先も君が暴走を続ければ、彼等はホモどころか、カス以外に一切興味を持たなくなる、気を付けろ。
まぁ、カスが自分もBLの仲間入りをしたいと思うなら、話は別だけどね』
そう話すメタボの声は、心なしか愉快そうだった。
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