フラグ①

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当然後を付けて俺も。 つか、みんな付いて来たけど。 舗装されていない獣道を暫く走った先の、ちょっとした崖下で、山内さんは崖を背に一人佇んでいた。 「山内さん!」 保坂さんが呼び掛けながら、直ぐに山内さんの傍に駆け寄る。 俺達は手前で足を止めたけど、山内さんが保坂さんを見て苦笑いしたのが見えた。 「こんな場所まで…わざわざ…」 「山内さん!さっきの話は…」 「…不思議と…此処に来たくなりました… 4年前に…別荘から大して遠くもない慣れた場所で、足を滑らせて崖から転落した俺を、助けてくれたあなたの事が…ずっと、好きでした。 しかし…俺は男で、保坂さんも男性なのですから… こんな想いを抱えたまま、俺は両親に顔向けする事が出来ない。 …ですから…俺は今日限りであなたの事を忘れます。 保坂さんも、俺なんかよりもっといい方を…」 「山内さんっ!何を言ってるんですかっ!あなたは!!」 保坂さんが叫ぶと同時に、山内さんはガタイのいい保坂さんにすっぽりと抱き締められた。 「そういう大事な事を…なんでもっと早く言わないんです!? 辛い思いをされていたのに…俺じゃ頼りになりませんか…?」 「…そう…いう訳では…」 「ご両親に認めていただける様に、俺にも…あなたと一緒に努力をする時間を下さい。 …諦めるのは…どーしても駄目だった時に一緒に話し合いましょう。 俺は…どんなに拒まれて逃げられても、誰よりも山内さんが好きです!」 「…保坂さん…」 保坂さんの必死の告白は、山内さんが彼を抱き締め返すという形で締めくくられ 当然俺は一人で内心悶えまくったさっ! メタボよっ!なんだこのGJな展開は!? 余りに展開が急過ぎてビビったよっ!! 『予定通りwwww』 おまっwww 『元々好き同士だったんだから、キッカケさえ出来ちゃえばこっちのもんだよねw』 まぁお前GJだよ、ホントwwww なんだこの俺の咬ませ犬具合wwwww 『カスがもっといい働きしてくれれば、僕はもっと楽だったのにね~ しかし、今後もこの手のミッションは多々発生するって、覚えておけよ、カス』 相変わらず口の減らない生意気な奴では有るけど 正統派なこんな働きもするのかと… 少しだけ、メタボを見直した。
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