体育祭とフラグ②

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「それが今月頭に仕事で来日して会ったばっか… あ!そー言えば、俺もこないだ多々良に「良くないモノに好かれてる」とか言われたんだった! で、なんか御守りだとか言って紙切れ貰って、「財布の中入れて持ち歩いて」って…」 そう言いながら、千里はポケットから徐に財布を取り出し、中から四つ折りにされた小さな紙切れを出した。 「へー…それ…」 俺が無意識に紙切れに手を伸ばし掛けた瞬間 『触っちゃ駄目だっ!!!!!!』 「あーこれは駄目だよ、見せるだけ」 メタボが聞いた事もない大声で叫び 千里が紙切れを俺から遠ざけた。 ちょ… 今、メタボの声にビビったし… 「え?俺が触ったら駄目なんだ?」 「そう。誰にも触れさせない様にって言われてる。 なんか、魔法陣みてぇな不思議な図形が書いてあるんだよなー」 と言った千里の手元に持たれたまま、紙切れの中に書かれた物が確認出来た。 「なんか本格的だな~」 「ま、厄除けって感じ? 多々良がくれたのは特によく効きそうだからさ」 「へー、すげーんだ、多々良さん…」 だってよ?メタボ。 もしかして、これが千里にフェロモンが効かない原因… 『間違い無く。 …そうか…多々良っていうのは、エクソシストみたいな奴だ。 この一見ただの紙切れ一枚でも、物凄く強い念が込められている…のに、今出されるまで全く気付けなかった… これは非常に危険。カスが下手に触ればフェロモンが浄化されてしまう…』 えっww何言い出すwwwお前マジ脳味噌厨過ぎwwwww つか、フェロモン浄化してくれるだけなら、寧ろ触りたいwwww 『何言ってるの? 僕とカスは一心同体。 フェロモンが浄化されるって事はつまり、僕が消えるって事だ。 そうなるとカスは二度と女に戻る事は出来ない』 …えっ… そんな大事なのかよ…? 『そうだよ。 …嫌な奴が身近に居たな… 絶対に多々良って奴に接触してはいけない』 そう話すメタボの声がガチで… メタボはもしかしたら霊的なモノなんじゃないか? と思った事よりも “女に戻れなくても、まぁいっか” と 一瞬思えてしまった、自分が怖かった
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