体育祭とフラグ②

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なので、謝らなきゃいけない事も含め、若干緊張しながら保健室の扉を開ける。 扉から真っ直ぐ視線の先に有った机の椅子に座っていた、白衣姿の20代半ば程の素敵眼鏡男子が、俺に気付いて直ぐに此方に視線を向けた。 「あれ?久保くん… 珍しい。どうかしましたか?」 そう声を掛けて来た、二階堂先生という名の養護教諭は、二次元の王道とも言える端正なルックスをしている。 実は彼を見たのはさっきの非常事態時が初めてだった訳だけど… こりゃ、ホモな男子生徒に絶対モテるよなー! って感じ。 そんな説明は程々に、本題へ移ろう。 「いえ…どうかしたって訳じゃないんですが… さっきはお手を煩わせてスミマセンでした! …って、謝りたくて…」 「ああ…なんだ… 別に気にしなくていいよ。それが私の仕事だから」 俺の台詞に先生が緩く笑って返す。 大人だなぁぁぁぁっ!! しかも一人称“私”かよっこの人!例え立て前でもナイス!! なんて、一人で内心悶えていたら 「あ、せっかくだから久保くん、こっち来て少しお話しして行きませんか?」 と、先生が机脇の患者用の丸椅子を引いてそう言った。 おお?なかなか素敵展開… 当然断る訳が無く、先生に促されるまま俺はその椅子に腰を下ろした。 先生がなんとも興味有り気に俺を眺める。 「…あの…?」 「あ、ごめん。いきなり凝視し過ぎたね。 …しかし、“成る程”って感じだね、君は」 「成る程?」 「私は会うのは初めてだけど、久保くんの話は、他の生徒達や先生方からよく聞くんだ。君は有名人だからね」 「…話って言うのは、どんな?」 「大概久保くんが「可愛過ぎる」とか、「神々し過ぎて直視出来ない」とか」 「ゎー…」 ですよねー… 問い掛けたクセに大体見当付きましたよー… 千里から聞いてたしなぁー… 「神々しいっていうのは比喩だろうけど… 確かに可愛いのは分かったよ。 それにしても、不思議だな…」 「えっ、何がです!?」 ちょ…都合悪い“不思議”じゃねぇよな? 「生徒達から“可愛い”って言われてる生徒は、他にも何人も居るけど、久保くんは周りへの影響力が桁違い。 実際、今日の鼻血事件の他にも、度々久保くんに鼻血出して保健室に来る生徒が沢山居るんだよね。 なのに、彼等は別に久保くんに対して恋愛感情が有る訳じゃないんだ。
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