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他のファンクラブにも属してる子達は…
まぁ、君から分かり易い所で言えば、丸山くんなんかは、親衛隊の子達から恋愛的な意味で愛されてる。「みんなの丸山様だけど、あわよくば付き合えないかな?」という下心有りき。
そこが親衛隊の居る子達と君との違いで…
…言うなれば…“同性愛者のカリスマ的存在”みたいな?」
「…は?」
「それはもしかしたら、初日から佐竹くん他、学校の人気者達を悉く虜にさせたからかもね。
特に久保くんは綺麗な可愛い外見をしてるだけに、羨望の眼差しで周りから見られてる子なんだって、私は解釈してたんだけど」
内心相当冷や汗ものだったんだけど…
先生の話は、此方にとって不都合なものでは無かった。
成る程…
そういう解釈も有るか…
『二階堂の今の話は一部正解だ』
ん?一部?
『今は会話に集中しろカス』
おまっ…
…いーけど…
「そっかぁ…そういう事なんですかねぇ…?」
「私がそう思っただけだから、実際は分からないけどね。
そう解釈した所で結局不思議なのが、恋愛感情が無い筈なのに、何で今日みたいに鼻血を出して倒れる様な生徒が続出したのか…
だからやっぱり、君は不思議な子だよ」
先生は俺を見てそう言いながら、ちょっと笑った。
不思議…
「なんでなんスかねー…
本当に…俺のこの学校での状況、どういう事なのか知りたいくらいです…」
なんて、裏は当然解ってんだけど、一応そんな事を溜め息混じりに言ってみた。
返す言葉が見つからなくて、ワザと白を切ったのが正解。
「中学の時や、前の高校の時はどうだったんだ?」
「…え?」
「いや、突然ここまで人気が出る子って言うのは、大概昔からモテたとか、流れが有るだろ?」
「…あー…」
えー…
やべぇ…
すげー困った話聞かれた…
どーしよう…
中学…
メタボさん?ヘルプを…
『そのくらいの作り話自分で考えろ』
あ、そーっスか…
「えーっと…
俺、実は昔から結構人見知りだったんスよね…
そのせいかあんまり周りに溶け込める感じじゃなくて…ホント、勉強ばっかやったり漫画読んだりで家に引きこもるタイプの人間で…
小中は田舎で近所の公立学校に通ってて、小さい時から知り合いの奴等ばっかりだったんですけど…友達っていう友達殆ど出来なくて…
高校上がってから流石に友達欲しいな、って思って高校デビューしようとしたんですが…
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