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また結果はあっさりと決まった。
勿論俺の勝ちだった。
「これで俺の願い事聞いてくれるんですよね?」
すっかりと固まったしまっている姫川さんを見つめながら、首を傾げる。
なぜだろう、
ギャラリーがあまりに残念そうな声をあげてため息をついている。
「あの…姫川さん?」
「……う一回。もう一回させてくれないか深夜!頼む!この通りだ!」
俺の手を両手で包むように力を込めて握ってきた。
いつもみたいなふざけた風には見えない。
真剣さを帯びている。
「…なんで」
小さな声で呟いた。今度は姫川さんには聞えただろう。
俺の顔をまじまじと見る姫川さんの表情がくもった。
構わず俺は続ける。
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