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「なぁなぁ深夜、お前もこっちに来て遊ぼうぜ。
ちょうど佐伯がトランプ持ってきてるからよ、なっ」
「そうだぜ、俺らと遊んでくれよ~深夜くーん」
「……」
どうしてだろう、
うるさいのが増えてしまったようだ。
俺を仕方なく本を閉じて彼らの方に向き直り不機嫌に眉をひそめる。
「俺になんか用ですか?姫川さん、佐伯さん」
「そんな堅い呼び方すんなってぇ。トランプやろう、トランプ」
「ピリピリしてると長生きできなくなるよ深夜くん、カード配るぜ?」
まったくなんだよこの二人、
ちょっとは人が嫌がっているのに気付けよ。
なんて言えるはずもなく、
俺は手元に配られたカードただ見つめるのだった。
俺と、姫川と、佐伯。
そしてそれを取り巻くクラスメイト。
まるで見せ物にされているような感覚に見舞われる。
「よし!大富豪やろう!負けた奴は罰ゲームなぁ。
深夜くんはルール知ってるよな?」
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