27人が本棚に入れています
本棚に追加
菅原くんから離れた私は、ベッドから降りて目に入った私の鞄を手に取る。
「きょ、今日はありがとう…」
「あれーもう帰っちゃうんですか…?」
「あ…当たり前です!」
…一瞬だけ眉を下げて悲しそうな顔をした菅原くんにときめいたのは気のせいにしておこう。
「体調はもう大丈夫ですか?」
「…うん。ありがとう」
最初はなんだこの人って思ったけど、私を助けてくれたんだもんね。
お礼くらいは言わなくちゃ。
「じゃあ俺送りま…「いい!大丈夫だから!」
菅原くんの言葉を遮り、ドアノブに手をかける。
「いやでも「もももう大丈夫ですので!お邪魔しました!」
私は豪快にドアを開け、
後ろから菅原くんの声が聞こえたけどそれは無視をして家を全力疾走で飛び出した。
―この日から私と菅原くんの関係が始まっていたんじゃないかと思う。
最初のコメントを投稿しよう!