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俺のパラダイスが修羅場すぎる
――5月20日。
これは話せば長くなることなので心して聞いて欲しい。
この俺「東條 時貞(とうじょう ときさだ)」は友達がいないなんとも哀れな男子高校生であり、「第二図書室」で過ごすことを楽しみに2年に進級した。
友達なんていらない。本さえあればいい。
そう思っていたのだが。いつの間にか「身長150cm以下の天使達とウハウハする」世にも奇妙な空間へと様変わりしていた。
「時貞くん。実はね……おぱんつ……履いてないんだよー?」
「そんな疑問形で聞かれてどう答えればいいのですか」
「うっ……うん、そうだよね。時貞くんだってもう立派な男の子だもんね。おぱんつだけじゃ興奮しないよねぇー」
「んて、いきなりライトハンドをゴムにかけないで下さい!!」
もし、あいつが来たら洒落にならんぞ…………ごくっ。
「ゴムねー……ふーん……時貞くんやらしー」
右隣に座っていたふわふわピンク髪ロリ巨乳先輩がパイプイスを寄せてきてスカートをちらり。
ふわっとイチゴケーキのような香りが鼻腔をくすぐり、瑞々しい大きな瞳を震えわせながらむっちりとした太ももが出現。嬉しくなんかありませんよ? 嬉しくなんか。
「あっ……その……鵜久森(うぐもり)先輩?」
「なぁーに?」
「そんなにあげたらその……先輩の大事な花びらが……その……」
「ふーんだ。べつにいいもん。むしろ時貞くんが私にメロメロになってくれれば、留海香(るみか)ちゃんにリードされている部分を取り返せるチャンスが増えてー、既成事実だってつくっちゃうもん」
「既成事実って。女の子が気軽に言っていい言葉ではありません」
「えー、なんでーなんでー?」
「なっ、なんでって。はっ……はしたないじゃないですか!!」
今は先輩の鎖骨と谷間のトライアングルがはしたないことになっていますが。
俺はそっと目を逸らす。それにしても身体に似合わず豊満だよな。
栄養が全てあの二つのベリーメロンに流れているのだろうかと考えていると、先輩は足の付け根の辺りをもじもじさせながら潤んだ瞳をふるふる。あれが近いのだろうか。
「ちーなーみーにー、今日は大丈夫な日だよ?」
「だっ……大丈夫って……」
「トキサダーーーーーーー!!」
刹那、うん百年の歴史をものともしない勢いで第二図書室の扉が開く。
そこにはこれまたうーんとミニマムな青髪堕天使様が立っていた……スク水姿で。
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