思い出フラッシュバック

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──生活── これも人が死んで、 周りの人が変化することの一つだろう。 僕は一人っ子だ。 そして勿論 母との2人の暮らしになった。 3人で暮らしていた頃は 立派な一戸建てに住んでいたが、 生活が苦しくなったため売り払い 近くの、 それこそ3人で暮らしていた家に違う人が移り住むのが見えるくらい近くの、ボロアパートに移り住んだ。トイレも風呂もあるが1部屋しかないアパートに。 そして僕。 塩崎祝儀も変わった。 父が亡くなってからは 中学生に進学するまで学校に行かなくなった。 中学生からは母に無理やり行かせられ、今でこそ感謝しているが当時は本気で母にキレた。 ……キレた僕にダンディーな母が無理矢理学校に行かせるために取った方法は聞かないで欲しい。今も心と記憶。そしてお尻に傷跡が残っているのだ。 そして僕が中学生から高校生に進学し、卒業後、進学せず就職せずに、アルバイトを続けている理由だ。 結論から言うと僕は大学に行く。来年の春からだ。 そのために卒業後からの2年間、アルバイトでお金を貯めた。 母にこれ以上負担をかけたくなかったのだ。 だが僕は幸せである。 勿論父が亡くなった事は 言葉以上に不幸せではあるけど。 20まで無事に成長でき、友達も沢山とはよべないけど出来て。 幸せだ。 そして僕はこの6月いっぱい。7月前、6月末にこの、産まれた、育った、幸せを共にした、不幸を共にした、町を去る。 思い出を胸に。
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