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僕こと、塩崎祝儀は優しくて気さくで
それでいて男の中の男のような、理想の父と、
大雑把で、かなり無口な、それでいて口を開いたら開いたで、ダンディーな母親の
両親から育てられた。
だが僕が
10歳になった
6月13日
今から10年前。
父が仕事中に交通事故で亡くなった。
母は専業主婦。
父は長距離トラックの運転手だった。
僕がこの事を知ったのは同じ日、10年前の6月13日、
空が少しオレンジ色に染まりかけ始めた時間帯に、小学校の友人と
町内の神社から僕の家の近くの公園までかけっこをしていた時だ。
母が珍しく
血相をかかえ
僕の名前を叫びながら
公園の方から神社の方角。つまり僕たちの正面
から走ってきた。
その時に伝えられた。
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