第一章

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「ねぇ優里、蓮はやめなって。」 「なんで。」 「先生だからだよ、普通に考えたらわかるでしょ。」 私の恋を否定するこの子は、美希。 心配してくれてるのはわかってるけど、否定されるのは、不愉快だ。 美希は、宮園先生の妹のような存在。 血の繋がりも、なんの縁もないんだけど、兄妹のような関係らしい。 だから美希は、先生の事を「蓮」と呼んでいる。 「美希はいいよね、宮園先生と仲良くて。名前で呼びあっちゃってさ。ずる。」 「優里も、名前で呼べば?」 …この子は…、どこまでバカなのだろうか。 先生を名前で呼ぶ?しかも、呼び捨て? なんの関係もない私が? むりむりむり。
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