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好きな人に名前を呼ばれるって、結構いいよね。
現に、クラスの女子全員がうっとりしている。
あ、もちろん、美希は別。
むしろあいつは、名前を呼ばれて舌打ちしているくらいだ。
「よーし、ホームルーム終わるぞー。」
宮園先生の呼び掛けを聞き、学級委員が号令をする。
そして、チャイムが鳴り、ほとんどの生徒が教室から出ていく。
私も美希のところに行こう。
席を立ち、美希のところへ向かおうとすると、誰かに肩をつつかれた。
誰かと思い、後ろを振り向くと、そこにいたのは宮園先生だった。
「な、なんですか。」
「んー?あんまり美希と言い合いするなよーって、言いたかっただけ。」
宮園先生が、優しい笑顔で言う。
その顔にうっとりして、思わずニヤけてしまいそうになる。
「別に、いつもの事だから。」
「そんな顔すんなって、襲うぞ。」
「なっ…!?」
お、襲うって…。
「冗談だよ、安心しなさい。」
あ、また。
なんでこの人は…、こんな可愛い笑顔ができるんだろう。
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