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「そう言えばさ、優里って、私の家に来たことないよね?」
「うん。」
「今日、くる?」
「あー、バイトやわー…」
「あらまぁ…」
美希はそう言って、難しい顔をしている。
急に、なんだろう。
私も考え込んでいると、美希が呟くように言い放った。
「蓮がくるんだけどなぁ…。」
…
「ええぇ!?」
しまった、あまりにもビックリして大声を出してしまった。
「優里うるさい…。」
「ご、ごめん。」
とりあえず、整理しよう。
今日、美希は私を家に来るよう誘った。でも私は、バイトで行けない。
そこまでは、いいんだ。
普通だし。
だが、ここからが、変なんだ。
「なんで宮園先生がくるの?」
「友達だから。」
それだけ…?
仮にも、美希と宮園先生は、生徒と先生の関係なんだよ?
「ダメだろ。」
「心配すんな、私たちの間には優里が想像しているようなものはないよ。」
「べ、べっつに想像なんてしてませんけどぉ!?」
そんなの、嘘。
いろんなこと考えた。
「んー、じゃあまた今度」
「いくっ!」
私が美希の言葉を遮って、勢いよくいったからか、美希がめったに見せない優しい笑顔を見せた。
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