船山 みのり

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あたしの名前は、船山みのり。 23歳。独身。 職業は、高校の養護教諭。保健医とも言うけど。 彼氏はいない。とゆうより、いらない。 好きな人がいるから。 今は、それだけでいい。 あたしが初めて配属された高校は、ヤンチャな男の子達が集う黒川学園。男子校。 なぜ、あたしが男子校の養護教諭に? (男好きだからじゃないからね!) まぁ、その理由は至って簡単。 この学園の理事長が、あたしの叔父様で、どうしても、我が校にとお願いされたから。 半年位前の話。 叔父様から電話があり、あたしは、黒川学園に向かった。 理事長室には、叔父様と学長がいて、突然頭を下げられた。 「4月から我が学園の養護教諭として、勤務してくれないか」と。 詳しくは聞かなかったけど、4月から配属になる予定の養護教諭が、他の学園に行くことになったらしく、あたしにお願いしてきたのだった。 あたしは、養護教諭としての資格もあり、でも、実は教師になりたかった。 でも、叔父様や学長にこんなに頼まれたら断れない… お給料もいいし。 そして一番の理由が… 叔父様の息子、三男の「柊」が、この学園の2年の「特別クラス」に在学しているのだ。 昔から、あたしを姉のように慕ってくれる、可愛い柊。 本当は、お姉ちゃんなんて嫌だけど、それでも、柊の笑顔が見られるのなら、それでも構わないと思っていた。 もうお気付きだと思いますが、あたしの好きな人は 「しゅう」 なんです。 毎日学園で会えるなんて…あたしは、それが嬉しくて、即答で答えを出しました。
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