第一話 決意の先

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リュウイチ「ありがとうアルティちゃん、頭が冷えたよ」 アルティ「良かった、改めて自己紹介です私はアルテイル・G・ゲンガ、サイゾウさんの玄孫という設定です」 リュウイチ「アルテイルちゃん?アルティちゃん?何て呼べば…」 アルティ「アルティと呼んでください、仲良く成った人には女の子っぽく呼ばれたいので、それではこれで」 リュウイチ「また会えるかなアルティちゃん」 アルティ「会えますよ」 言い終えるとアルティは手を軽く振り その場を去っていった。 リュウイチは少しだけ晴れた気分で サイゾウの所へ戻る。 リュウイチ「じいちゃん、もう大丈夫」 サイゾウ「偉く早いのぉ、うん?」 自然な笑顔を浮かべるリュウイチに サイゾウは何かを察した。 ホムラ「サイゾウさん、話の続きを」 リュウイチ「話って?」 ホムラ「残っている神機の修復予定だよ」 サイゾウ「神機は基本二機一組なんじゃ、最も早いのは二号機HI-ENと三号機HYO-GETSUの修復じゃ、それでもまだ三週間程はかかる」 ホムラ「ヒエン」 レイコ「ヒョウゲツ」 リュウイチ「直ったとしてもパイロットが」 ホムラ「僕が居るよ」 レイコ「わ……私も」 リュウイチ「じいちゃん、さすがに二人を乗せる訳には」 サイゾウ「そうじゃのぉ、今は軍に任せ緊急時にKEN-SEIを出す、としたい」 ホムラ「軍は現に対応が遅い、今日だけじゃゃなくこれからも菊川にOOEが現れるかもしれない」 サイゾウ「菊川及びその周辺地区は超高空域からの外敵侵入に対応したレーダーで覆われている、それと合わせてシェルターとそこに繋がるカーゴも有る」 ホムラ「シェルターすら破壊される程の火器を装備した敵機が現れた場合は?やむを得ず避難出来なかった人が出た場合は?それとレーダーや避難警報を設置していると言いましたが現に今日負傷者が出ています、今後死者が出る可能性が少なからず有るという事です!」 サイゾウ「…………そこからは軍の仕事じゃ、ワシはこのプロテクト・ベースを守る為基本今日の様な武力介入は避けている」 ホムラ「そんな身勝手な……対抗出来る戦力を持っているのに……」 レイコ「私も……私も知ってる人が死ぬかもってなったら!…………怖い」 リュウイチ「二人の気持ちは分かるよ、KEN-SEIに乗る前の僕も同じ気持ちだったから、でもじいちゃんの気持ちも理解して、二人を危険に晒したくないんだよ」 ホムラ「…………」
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