第一話 決意の先

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ヒメユリ 司令官室 メロディン「メロディン・イザルート大佐であります、今回の緊急召集、一体何があったのでしょう?」 リュウゾウ「休んで構わん、今回J-92へ制圧任務に向かったクラック小隊が予定を二時間オーバーにも関わらず未だ帰還していない」 メロディン「ならば今回の緊急出撃は救出任務でありますか?」 リュウゾウ「いや、現場の一部始終を見て誰か一人でも帰還すればいい」 メロディン「は?それはどうゆうことでありますか?」 リュウゾウ「私の早とちりなら通常通り、敵機を駆逐し帰還せよ、緊急事態だった場合は…レコーダーより全てを記録し、持ち帰れ」 メロディン「……了解」(少なくとも司令は何か知っている、一体何を私に探らせる気だ?) 司令官室の入口をノックする音がした リュウゾウ「入りたまえ」 シンイチ「失礼します、シンイチ サイリュウ曹長であります」 リュウゾウ「おぉシンイチ、今回はテリット小隊として、頼むぞ」 シンイチ「はっ、つきましては司令、希望を述べさせて頂いても宜しいでしょうか」 リュウゾウ「言ってみろ」 シンイチ「シイナ コウヅ軍曹がRPD-006スパイダムを希望しております、やはり難しい相談でしょうか?」 カフス「あれはまだ試作機が二機あるだけです、実戦に投入なんて」 リュウゾウ「許可する」 シンイチ「本当ですか!?」 リュウゾウ「あぁ、確かお前とシイナ軍曹は[デュオハイト]だったな?」 カフス(デュオハイト…確か軍の特殊児童訓練施設・マキスキニアの訓練生、デュオは二人一組の連携戦闘を極めるのを目的としてると聞いたことが) シンイチ「その事は内密に願います、施設の所長からもその話はいっているでしょう?」 リュウゾウ「あぁすまない、だがスパイダムにも連携パターンを取るいい機会だ」 カフス「秘書官の立場からスパイダムの件は承服しかねます、これまでもこちらが新型機を戦線投入した直後に敵側も新型を出してきています、無闇に口火を切るような真似は危険だと思います」 リュウゾウ「時間がない、送れる戦力は最大限送らなければ宝の持ち腐れだ、それに今回の事は私が全責任を持つといったぞ?」 カフス「くっ…了解」(地球を…人民を危険に晒してでも確認したい事があるというのか)
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