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―○○○、私の声が聞こえますか?―
暗い闇の中に聞こえてくる弱々しい女の声、その声の主は尚問いかけてくる。
―○○○私を、覚えていますか?―
「はぁ!?」
最初の言葉が上手く聞き取れない。俺の名前だろうか?
「覚えている訳無いだろ!!そもそも、姿も見えないし、アンタの声聞くのも初めてだって!!」
だが、声の主は俺の返答なんかまるで聞こえていないらしい。
―私の名前は鈴【リン】。○○○を待っています。○○○が目覚めるその時を、そうしたらまた、隣に…――――
「なっ、ちょっと待てよ!!どういう事なんだよ?訳わかんねぇよ!!お前にはまだ聞きたいことが―――。」
突然真っ暗な空間が輝きだした。
眩しくて目を明けられない、その光の中に一瞬、彼女の姿が見えた。
「鈴…」
思わず声に出る。
顔までは見えなかったが、確かに、彼女のシルエットが見えた。
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