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各々が拳を合わせると、凍弥を先頭に3人が言った通りに正面から突っ込んでいった。
翼と由理は建物と建物とをジャンプして移動し、渋谷サンライトの2階の窓へ一気に突進。
ガラスが割れる音と同時に、建物内では何かが激しく壊れる音…。
同時に、割れた窓から水が溢れだし、建物の外でも凍弥の氷が猛威を振るっている。
「あーあ……ゾンビがゴミみたいだね……」
「うわー……このメンバーなら、本当に日本を建て直しちゃいそうですね」
「うん…ここに夕登君の風と朱里ちゃんの爆発の力が加われば、どんなゾンビだってイチコロだよ。
ゾンビが地上からいなくなるのも、時間の問題かな?」
「うん…本当に………。
このままではゼロ計画が失敗して、全てがダメになってしまう……。
要排除ですねぇ……」
「……え?」
笑いながら話していたはずの早紀の声のトーンが、急に怖いぐらい低くなる。
次の瞬間。
視線を凍弥たちから早紀の方へ移した唯の額に、布で巻かれた物体が押し付けられていた。
そして……。
1秒もしない内に、早紀はARMの刻印が掘られた"それ"の引き金を躊躇なく引いた。
直後、ごく僅かな銃声と共に唯の額に穴が開き、まだ中身が入っていた缶の中身と脳みそをぶちまけて唯は倒れた。
放たれた金の銃弾は、唯を確実に亡き者にしていた…。
死んだ唯が最期に見たのは…。
不気味な笑みを浮かべた早紀の顔だった…。
「まず1人……。
桐崎夕登にばれそうになった時と、香澄鏡花がエージェントの事を話し始めた時はヒヤヒヤしましたが……。
みーんなお人よしのバカで助かったわー…。
さーて……次はどんな手で行きますかねぇ……」
早紀はすぐに金色の薬莢を拾って遠くに投げ、布で巻かれたアルムガンを懐にしまうと、残った5人の姿を見ながら不気味に呟いた。
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