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「ほぼ強制的に他人に相談を持ちかけるお前ののような神経が図太い奴が、サバイバル教習なんてもので悩まないだろ」
まぁ、相談じゃなく拷問と言いたいのは山々だが、本物の拷問を受けたいとは思わないからそこはオブラートに包む
「え?私がサバイバル教習で悩んでるのなんでわかったの?」
こいつさっき、俺の腕を掴んでたことをなかったことにしようとしてる……
「そんなのどうでも良いから、なんだ?力づくでなんでも解決できるお前がサバイバル教習で悩む必要ないだろう」
「あ?」
「なんでもおっしゃってくださいませ」
べ、べつに恐かったわけじゃないんだからね……なんてふざけてられないくらい恐ろしいものの片鱗を見たよ……
「実は、今回のサバイバル教習が合同だってこと知ってる?」
「ああ、カラスがそんなことを聞いたって言ってたな」
「サバイバル教習は私みたいな優等生が活躍する絶好の場じゃない?」
「俺が知ってる優等生は自分のことを優等生とは言わないんだが……まぁそうだな、お前だけでなく優等生は皆さん活躍するチャンスだと意気込んでるな」
「でしょ?だけど何故か今回うちの親が、サバイバル教習には参加させてくれないのよ!どう思う?」
「へーそーなんだー、あっ痛い痛い!!ごめんなさい!!腕をそんな強く握らないで!!」
なんなんだよ!!もう泣きたくなる。人の家の事情聞かされても俺には関係ないだろ!!
「全く……ちゃんと聞いてよね」
どっちが全くだ!どっちが全くだ!
頬を膨らませてもお前のが全くなのは変わらないからな
ったく……俺の褐色の肌に紅い手形がついて軽くホラーになっちまったじゃねぇか
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