狩りの授業

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「スワンちゃん待ってください!ガリナ君は飛べないのを忘れないでください」 「はぁぁぁ」 あいつ俺を置いてけぼりにしようとしてたな 「じゃあどうするのよパヴリーン。こいつが走って追い付けるくらいのスピードで行くの?それじゃ獲物に逃げられちゃうじゃない」 「そ、それは」 パヴリーンさん。優しいのは分かるけど、後先考えないと駄目だよ。そんなに困った表情でこっち見ても駄目だよ。 「はぁ、仕方ない」 「何?あんたが死ぬ気で私たちのスピードに走ってついていく気にでもなった?」 駄目だ、こいつ。俺が基本面倒くさがりなのをまるで忘れている。早くなんとかしないと…… 「スワンは右手出して」 「はい」 「パヴリーンは左手」 「は、はい」 ガシッ 俺は差し出された手を、それぞれ握った
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