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『思っていたよりも落ち着いているようで安心したわ』 その言葉でその女が俺の状況を知っていることがわかった。 「……いつかこうなるかもしれないと思っていたからな」 『……そう。いつまでも女って呼ばれるのは不愉快だから、自己紹介をしましょうか。 私はユリハ。そうね……わかりやすい言い方をすれば神、かしら』 神。なるほど。すると、ここは天界かなんかか? 『天界ねぇ……あながち間違ってはないわ。ここの持ち主は娘とそのパートナーだけど、今は関係ないものね』 さっきから薄々思っていたんだが……心を読まれてるよな? それに、娘って。 『あら、疑ってるの?私、これでも貴方が住んでいた世界よりも長く生きているのよ?』 ……それに対し、俺は何を答えればいいのだろう。 『別に答えは求めてないわ。警戒心も多少は緩んだみたいだし、そろそろ本題に入りましょうか』 「本題……なぜ俺がここにいるのか、か?」 『ええ。そのために、死んだ経緯を話してもらえないかしら?嫌かもしれないけれど』 「……知ってんだろ?」 『貴方が死んだ場面は見たけれど、どうしてあの場にいたのかは知らないもの』 「神なら全て知ってんじゃないのか?」 『まさか!知ろうと思えばわかるけれど、わざわざそんなつまらないことしないわ。 自分が創った世界以外なら尚更ね?』
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