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「良かったなぁ?触る前に止めて貰えて。モノによっちゃ死ぬからな」 嘲るように鼻で笑って言う。怒りで顔を歪めて何かを言おうとしたローグだったが、結局口に出すことはなかった。 「え、死ぬ……?」 代わりに反応したのはテオドール。 鬱憤は晴らしたし、ローグはもうどうでもいい。機嫌良く答えることにした。 「そうだな、俺も全てを知っている訳ではないが、ここにあるものの半数は毒だ。 例えばそれ」 「これ……?」 ひとつだけ瓶の蓋が外れているものを指差す。 その瓶の中には見る角度によって色の変わる、虹色の美しい玉がいくつか入っている。 きっと宝石かなんかだと思って手を出したんだろう。そして、蓋を開けた所で拘束された、と。 「それは飴玉だ。舐めれば自分の理想の夢を見ながら衰弱死できるらしいぞ?」 材料はとある蝶の鱗粉が主成分だとか。 口に含まなければ効果はないらしいが、それでもテオドールは慌てて距離をとった。 ローグは…… 「どうした?顔色が悪くなっているようだが」 おそらく俺は、それはもう殴りたくなるような憎たらしい表情をしているだろう。 これで少し反省するといい。 それでもまだ2人に迷惑かけるようであれば……ご退場願おう。
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