プロローグ

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「ちょっ、なんで私なの!?」 「先日のパーティーで王道社長夫人が姫華ちゃんをみかけて、すごく気に入ったらしく…ずっと探していたらしくてね。それで私たちの一人娘だと知って、融資する代わりに預からせてくれないかって…」 今度こそ頭がついていかなかった。 王道グループといえば、世界トップレベルの貿易会社だ。 うちに融資するなど簡単なことだろう。 つまりこのはなしは作り話でなく、事実だ。 そしてつまり、私が王道グループの一人息子の世話役になれば、神崎グループは安泰。 でも逆にならなければ、いままでの勝ち組街道は即遮断される。 「…学校にもいかせてもらえるの?」 「ああ。姫華ちゃんの希望通りの一般の高校じゃなくて、息子さんが通う予定の枢高校だけどね。日本一のお金持ち学校だ。……受けてくれるのか?」 「うん。」
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