10人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちょっ、なんで私なの!?」
「先日のパーティーで王道社長夫人が姫華ちゃんをみかけて、すごく気に入ったらしく…ずっと探していたらしくてね。それで私たちの一人娘だと知って、融資する代わりに預からせてくれないかって…」
今度こそ頭がついていかなかった。
王道グループといえば、世界トップレベルの貿易会社だ。
うちに融資するなど簡単なことだろう。
つまりこのはなしは作り話でなく、事実だ。
そしてつまり、私が王道グループの一人息子の世話役になれば、神崎グループは安泰。
でも逆にならなければ、いままでの勝ち組街道は即遮断される。
「…学校にもいかせてもらえるの?」
「ああ。姫華ちゃんの希望通りの一般の高校じゃなくて、息子さんが通う予定の枢高校だけどね。日本一のお金持ち学校だ。……受けてくれるのか?」
「うん。」
最初のコメントを投稿しよう!