相田家

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葬儀屋というものは色々な家族の事情を垣間見る事が出来ます。 タイトルの相田家はあまり裕福では無いお家。 でもね、裕福じゃなくてもさ品って大事だと思う。 この家はひたすら値切ってました。 まぁ、葬儀ってぶっちゃけ儲かるお仕事なんでいくらでもまけれると思います。 でも勘違いしないでください。 儲かってるのは社長で私達のような雇われはぼろ雑巾のように働いているのにお給料はあんまり良くは無いです。 うちらに値切るのは等級を下げてケチれる所はケチって結構だがお寺さんの値段も交渉でケチってました。 そしたらどうなったと思います? お経が雑且つ早かった。 聞きなれている私達にとってはもはやドリフの早い時のエンディング(笑)。 笑いを堪えるのに必死でした。 でもね、その家にもお金だけじゃなくて品が無いからってのもあるの。 小学生ぐらいの男の子二人が式中に大喧嘩。 子供A『お前ムカつくから死ねよ』 子供B『お前こそ死ねよ』 子供AB『死~ね。死~ね』 母『下らない喧嘩してんじゃないよ』 母二人を殴る。 子供AB泣く。 母『うるさい。また殴られたいの?』 子供AB黙る。 そりゃお寺さんも早口になるわ。 他にも子供が控えでおやつをこぼしながら食べても見て見ぬフリで片付け無いし。 それで平気だし。 私はお金持ちじゃ無いけど子供が出来たらちゃんとしようって思った。 因みに子供に二回蹴られたけど謝りもしない子供と親。 葬儀屋も人間です。 貧乏なお家でもちゃんと一般常識があって感謝の言葉を言えるお家は最高の接客をします。 逆にどんなお金持ちでも私達を下僕のように扱う家は地味に色々仕返ししてます。 仕返しはまた後日語ります(笑)。
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