彼女VS彼

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 その言葉に、鈴次がどれだけ救われたか、末だ感謝の言葉を直線的に告げたことはなかったが、鈴次は姉に心から感謝していた。 「さ、車に乗って下さい。学校に」  社の前に止めてあるベンツに鈴次を押し込めるように乗せたところで、いきなり鈴華の肩を誰かが叩いた。 「よぉ!鈴華さん。朝から綺麗だね」 「涼ヶ原さん!」  鈴華は驚きと共に小さく眉間にシワを寄せる。
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