38人が本棚に入れています
本棚に追加
「皆さん入学おめでとう。私が担任のジャン・ジャックマンだ。みんな期待と不安を胸に抱いて今日という日を迎えたと思う。そもそも……」
どうやらこの哀愁漂う男が担任のようだった。中肉中背、冴えない顔立ち。既に生徒の一部は「この人が担任で大丈夫なのか」と思い始めていた。
また、唯一期待と不安を胸に抱いていないテオは、担任の長話に早速眠くなってきていた。
(しかし目をつけられるのは面倒だ)
そう思って必死に睡魔と戦っていた。
その三十分後くらいだろうか、長話にようやく終わりが見え、テオと睡魔の戦いが佳境に入ったところで担任はこう言った。
最初のコメントを投稿しよう!