291人が本棚に入れています
本棚に追加
「制服、似合ってる?」
「そうだな……想像していたよりも似合ってる」
「ひっどーい。罰として今度から私おにーちゃんの部屋にはノック無しで入るから」
「それとこれとは話が違う。ていうか、今までだってノック無しで入ってただろうが」
「まあ、それは置いといて」
「いや置くな!」
「言葉の言い回しは気になるけど……似合ってるって言葉は、本当だよね?」
「ああ、似合ってるよ」
「それじゃあ……『似合ってるよ、幸』って言ってよ」
「は? 何で」
「出来れば神谷さんの声で」
「出来るか! ハードルが高過ぎるわ! 越えられねえよ!」
「杉田さんでもいいんだよ?」
「だから出来るかって! 妥協になってねえよ!」
「仕方ないなあ……」と幸はため息混じりにそう言って腕を組み、ジト目で翔太を見据えた。
最初のコメントを投稿しよう!