01.聖華学園入学式

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「それじゃあ、おにーちゃんの声のままでいいから。はい、どうぞ」 「何なんだよ……似合ってるよ、幸」 「……もう一回、もう少し心を込めて」 「は? 全く……似合ってるよ、幸」 「……もう一回」 「何回言わせるつもりだよ」 「いーから。ほら、早く」 「……似合ってるよ、幸」 「…………」 三回その言葉を言った所で、幸は俯き加減のままその小柄な体を小刻みに震わせ始めた。 「? おい、幸――」 「ミョルニルハンマー!」 「へぶっ!」 幸の様子を探ろうと翔太が身を屈めた瞬間、振るわれたツインテールが翔太の頬を弾いた。
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