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ゆなside
『えっと。ここだよね。このメモの場所』
私、浅木ゆな高層マンションエントランス前に立っていた。
手には[和音CLUB CardNo.005]と書かれたCardを持って。
部屋番号のインターフォンを探してみる。
『あれ?ない? …』
もう一度メモ見ながら探してみても、
やっぱり、ない。
うーん。と悩んでいると、メモに小さく書かれていた。
「カードで入ること。エレベーターは左奥の扉の向こう」
深呼吸して、ゆっくりとカードをかざした。
ピッピと電子音がして、ロックの外れる音がした。
シュンと自動ドアを抜けてエレベーターを探す。
左側のエレベーターに乗った。
『あれ?41階までしかボタンがない?
メモには42階って。……なぜ?』
とりあえずエレベーター降りてみた。
エレベーター前で『うーん。41階まで行ってあと階段あったりするのかなー』
とウロウロ。ちょっと不審者かも。
なんて、思ってた時に
後ろから「おい!」と声かけられて
「ぎゃっ」
と変な声だしちゃった。
声がした方向に振り返った私は
ポカーんと口をあけて固まってしまった。
だって、だって、
すっごいキレイな男の人だったから。
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