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「紅井渚? 確か警視総監の孫で女装趣味のある公安の刑事だったか? 斑事件を解決したと言う。」
「あぁ。そうだ。ちょっと待ってろ」
半田はそういうと車の助手席のドアを開け、ノートパソコンを取り出し画面を官僚風の男に見せる。
「これは?」
官僚風の男は、その画面を見て困惑した。
画面には、生死を問わずという題名と紅井渚の複数枚の写真。細かい経歴などがあった。大きく赤文字で懸賞金5億円と書かれていた。
「昨日の夜、裏社会のネットワークにその情報が流れた。生死を問わずに5億円。それを狙って世界から殺し屋や傭兵が日本に集まっている。」
半田はそう言いながら新たなタバコをくわえる。
「信じられん。刑事に5億円などの懸賞金など聞いたことがない。確かに優秀な刑事だとは聞いているが、そこまでの懸賞金が懸けられるなど」
「あぁ。まぁ、あのお嬢ちゃんの実力を考えれば適度な金額だとは思うが、問題はそのサイトを運営している連中だ。右下を見てみろ」
「Z.O.O。ZOO。まさか、動物園か?」
画面の右下には、小さくZ.O.Oとあった。
「その通りだ。そのサイトは動物園が運営しているって噂だ。動物園が何らかの依頼を受け、紅井渚を消そうとしている。そして、あんたの話が本当なら明日起こるっていうテロ事件。それも紅井渚とは無関係じゃないかもしれないな。」
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