0人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
ーーーーーー最悪を眺む眼ーーーーーー
そこを歩かないで・・・・・・。
――――――ブロロロ・・・・・・
そこに居ちゃダメ・・・・・・。
――――――ブロロロロロロ!
そこから逃げて・・・・・・。
――――――ブロロロロロロロロロロ!!!!!
そこに居ると・・・・・・。
ーーーーーーキィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!
死んでしまう・・・・・・。
1998年8月の炎天下 当時、三歳の俺が始めて、この眼で見た、最悪だ。
『呪われた町』
俺が生まれたときから、ここ獲津地町はそう呼ばれていたらしい。
事故死。災害による死傷。病死。自殺。そして、他殺。
この街では、週三回、日も曜日も人数もランダムで死者が出る。
当初、『死の町』と呼ばれていた。
それが、時が流れるにつれ呼び名が変わっていき、この名で落ち着いた。
俺から言わせれば『死者の町』と訳したの方が正しい。
呪われているのは俺。そう、呪われた俺の眼。
最初のコメントを投稿しよう!