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高「(またかよ…!)」
俺、高尾和成は零感だ。
しかし今、人ならざるものから逃げている。
他の過半数の人間の目にはうつらない、確かに俺には見える生命体。
鷹の目故か?
ならば、いくらバスケに使えてもこんな目要らなかった、と思うこともしばしば。
実際、伊月先輩にも赤司にも聞いた。
取り柄のコミュ力を使い探しだした。どうしても仲間がいると思いたかった。
赤司は他にも何か知っているようだったが、知らない方が幸せだろう、お前の考え方ならば。と言うので俺も聞かなかった。
話がそれた。
俺は今、追われてる。
人ではない。
霊でもない。
答えは…妖だ。
いつもは奴等にも抗力がある神社や寺に逃げ込むが、生憎部活前だ。
完璧、油断していた。
目の前には秀徳体育館しかない。
ここで体育館に逃げたのがバレれば袋の鼠だが…仕方ない。
ここで死ぬよりマシだ。
俺は覚悟を決め、逃げ込んだ。
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あれから三十分たつが妖は追ってこない。
と思ってみたら外にまるでそこにバリアーがあるようにパントマイムみたいな状態で壁をドンドン叩く様な仕草をしていた。
(何かあんの?この体育館…)
あいつは悪い妖だ。
近寄れないのは有り難い。
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