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「抜けないとなると、この光自体をどうにかするしかない……ですね。」
「こういう時はやっぱり魔法をぶつけて打ち消す、みたいな感じだよ!」
真奈の呟きに空が反応し、即時に案を出す。
「危険過ぎます!もし兄さんの腕まで消えたらどうするんですか!」
昔から悠斗が絡むと普段冷静な真奈でも感情がよく表に出る。
「そしたら私が一生世話するし、他に案はあるの?」
「いえ、お世話は私がします、案は……今考えてます。」
真奈はどうにかして悠斗を安全に助けたいんだろう、空も同じ……だと思う、だが待ってる時間がない。
覚悟を決める。
「いや、構わない、空の案で行こう」
「兄さん・・・」
真奈が苦い表情をするが、すぐにわかりましたと賛成してくれた。
「じゃあちゃちゃっと片付けちゃおうよ!私は左から上ね!」
「では私は右から下を攻撃します、余計に気づかれる訳にもいきません、ギリギリで攻撃しましょう。」
「よ、よし、やろう!」
悠斗の声が少し震えた、治癒魔法はあるが、悠斗には腕を再生させるほどの技術はない。
「あっはは!大丈夫、上手くいくって!」
空の笑顔に安心して俺の顔にも笑みが出る。
「安心してください、兄さんは私が必ず助けますから」
じーんと目頭が熱くなる、こんな状況じゃまるで俺がヒロインみたいだ。
「よーしっ!いっくよー!!」
空の合図と同時に俺たちは力を解放する。
頼むから腕が吹っ飛んだりしないでくれよ・・・!!
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