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「炎よっ!」
空の肘から手の先を蒼い炎が包むように現れる。
「風よ!」
真奈の持つ白い棒を元に風の短剣を作り上げる。
「雷よ!」
雷でできた球体作り、光に3人で一斉攻撃をする。
バチバチ!と嫌な音を立て光がカッと視界を埋め尽くし、強い衝撃に吹っ飛ばされた。
「あぐっ!」
尻もちをつきながら眩しい視界の中、一瞬光が大きくなった様に見えた。
だが確認する間も無く光は青空へ拡散した。
って腕は!?
「つ、繋がってる……!やった!成功だ!」
「あ、あはは、やったね」
空がいつもより乾いた笑いをする。
「何だよ、思ったより緊張でも」
悠斗は絶句した、拡散したはずの光が空を包んでいたのだ。
「え?……あ、と、とにかく、今何とか」
パシュンッ
「あっ」
消えた、……え?消えた?
「は?……そんなっ!なんで!!空ぁぁぁぁぁぁ!!」
頭には最後まで笑っていた空の顔が浮かぶ。
そうだ!真奈は!?
真奈の方を見ると悠斗と同じくショックを受け、いつも冷静な真奈だか今回は放心状態だった。
真奈の無事を確認し、どうすると考えようとしても、空が消えてしまったという事実が頭をぐるぐる回り上手く考えられなかった。
(落ち着け、冷静になろう)
目を瞑りすぅーっ、はぁーと深く深呼吸する。
ドンッ
「えっ?」
はっと顔を上げる。
(今誰かに上から軽く両肩を叩かれた様な感じが……、というか何で)
何でこんなに周りが急に輝いてるんだ?
「兄さん!!」
「ぐふっ!」
真奈が何故かタックルをかましてきた。
「どうした真奈!……っ!?」
真奈が光に包まれ始めていた、そんな!
あ……
悠斗は今気づいた、自分が既に光に包まれていることに。
「っ!!真奈!離れろ!お前だけでも!」
「嫌です!兄さんのいない世界なんて!」
パシュン
こうして、悠斗たちは呆気なくこの世界から消滅した。
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