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前に大きな建物が見えてくる。
あれが俺達の通っている学校だ。
特に何もない普通の学校、今のところ悠斗達が魔法使いというのを知っているのは他にいない。
校門を過ぎた辺りでチャイムが鳴る。
あれ?
「えっ?」
真奈が戸惑いと驚きが混ざったような顔をする。きっと俺も同じような顔をしているだろう。
空が来て家を出ると毎回ギリギリだが、いつもならこのチャイムが鳴る時にはもう座っていて……
「あれー、……ごめん、たぶん時計ズレてた。」
空がまるで「てへっ☆」とでも付きそうな謝罪が聞こえた瞬間には、俺は真奈と教室に向け走っていた。
ーーーーーー
チャイムが鳴り、昼休みになる。
朝は結局間に合わず、先生に小言をくらってしまった。
うちの担任は、ちまちまとしつこく責めてくるから嫌だ。
「やあ親友、今日も一緒にご飯を食べよう」
そんな憂鬱な気分でいると、ブロンドの長髪に高身長のイケメンが話し掛けてきた。
「おう、良いぜ」
彼の申し出を断る・・・なんて事はなく、隣の席である彼の机に自分の机を寄せる。
彼の名は織田 智宏。ハーフなのだが名前は普通に日本人、しかし見た目は外国人だから、名前を呼ばれた時にコイツが返事をするとまず驚く。
しかし青髪の悠斗も人の事は言えないものである。
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