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ひょいぱくっと空が悠斗の弁当箱からウインナーを攫う。
「あー!俺が残しておいたやつ!」
「べふぇー!ぶぁんぶべいぶぁばぁん!(ええー!ちゃんと聞いたじゃん!)」
「良いとは言ってねー!!」
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制服から私服に着替え、今は商店街を歩いていた。
真奈は白のニットワンピにクリームのミニスカート、黒のニーソックスで。
空は少し胸元が開いた黄色の長袖、中に濃い赤のタンクトップ、赤橙色の短パンだった。
前では真奈と空が楽しそうに私服の話をしている、悠斗はその後ろからついて歩く。
学校が終わり家に帰ったのだが、たまには父さんも役に立つぞ!とほぼ料理経験無しの父さんが意気込んで料理を作ったのだが、結果はまる焦げもいいとこで。
要するに夕飯の材料が無いので買いに来たのだ。
「今日は私が作ってあげる」
空がにぱーっと笑いながら言う。
こうゆうことを言うのは珍しい事ではなかった。というかついて来た時点で言うんじゃないかと思った。
真奈が料理を得意なのは言うまでもないが、意外にも空も結構上手い
「今日は私のせいで遅刻しちゃったんだし、そのお詫びってことで!」
「別にそんなこと気にする仲でもないだろ?」
「とにかく良いの!真奈ちゃんもそれでいいよね?」
「はい、空さんの料理はとっても美味しいので楽しみです。」
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「今日買った材料で何作るかわかる?流石の真奈ちゃんでもわからないよね?正解は」
「カレーですか?」
「あ、うん、当たり」
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