0人が本棚に入れています
本棚に追加
「く、苦しい。だれかヘルプです」
ハスキーボイスみたいでアニメ声がした。
「大丈夫かい?今、助けてやるぞ」
ボクの足は誰かの手の感覚を感じる。
はう、冷たい………
なんか、さらさらする……
真っ暗だった天井の上の空間から無事におろされて落ちるところをお姫様抱っこされた。
「は、はう~‥恥ずかしいです」
慌てふためくボクを余所目に………
伸ばした黒髪にまるっこい顔をしたメイドさんはにっこりと微笑んでいた。
ボクは内心で、可愛い可愛い……というワードをリピートしていた。
そうだ、名前聞かないと!!
ボクはいざ、名前を聞こうとしたが、そうだった。ボクは話が苦手だったんだ。
あわわ……と慌てふためき、もごもごしてるのを見て、メイドさんはにっこりと微笑み、こう言ってくれた。
「あの、私の名前は黒鉄はがねと言います。では、人を待たせたら悪いのでこれで失礼します」
はがねは、深くおじきをして自動車学校から出て行った。
ボクはしばらく、うっとりとしていた。
ちなみに天井の損害賠償に慌てふためいたが、そこは大丈夫だったらしい。ボクも危険な目にあったかららしい。
ボクも軽い足取りで、すぐさま自動車学校から出て行った。
最初のコメントを投稿しよう!