自殺日和

ふわり。

身体が宙を舞った。私は黄土色へ飛び込んだ。

意を決して踏み出したわけでも、何かが背中を押したわけでもない。死への世界への柔らかな導きがそこにあった。

目を見開くとコバルトに染められた大気に包まれていた。黄土色はまだ遥か真下だ。身体のすべての箇所で大気を感じていた。

私は間違っていたことに気付いた。