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「何で愛斗は引っ越してきたんだ?」
「兄の仕事の関係で。それと、"家族"…昔の友達に会うために。」
兄というか…兄のような人だけど。
ま、嘘は言ってないからいいよね。
「昔の友達ぃ?」
「うん。この学校にいるはずなんだ。」
多分だけど。
うん。兄ちゃんの情報が正しければ。
「ふぅん。でもよ、会ってどーすんだ?もしかしたら、愛斗のこと忘れてるかも知れないぜ?」
「…約束したことを実行するよ。まぁ、忘れてるかもしれないけど、4人全員が忘れるってことはないと思ってるから。」
光は特に忘れてそう。
雅は…どうだろ。
類と将希は忘れてないでしょ。
「4人もいるのかよ!そりゃ、大変だな…」
「うん(苦笑)どこのクラスかわからないから探すのが大変…(汗)」
この学校っていうのは教えてもらえたけど…
それからは自力で探せって言われた。
「…俺も探すの手伝うわ。そいつ等なんつー名前?」
「え?い、いいの!?」
「あぁ。俺等、友達だろ。友達が困ってるときに助けてやるのは当たり前。」
燎太…。
まだ、会って数分の僕のことを友達って言ってくれるなんて…。
僕はなんていい人に出会えたんだろう。
「んで?その4人の名前は?」
「あ、えっと…有河 雅、夏実 類、田中 光、草辺 将希。」
「…悪い、紙に書いてくんね?」
「うん。」
そうだよな…
ただ言うだけですぐわかるわけないよな。
知り合いかどうかもわからないし。
それに漢字も知っといたほうがいいしな。
「書けたよ。」
「おう。」
燎太は紙を見た瞬間目を見開いた。
「なぁ…有河と田中と友達って本当なのかよ?」
燎太は震えた声でそうきいてきた。
「うん。そうだよ。…どうかした?」
「…有河と田中は犬猿の仲なんだ。有河が中心の不良グループと田中が中心の不良グループはどっちも荒れてる。悪いことは言わねーから今の有河と田中には近づかない方が良い。まきこまれるぞ。」
雅と光が…?
確かによく喧嘩してたけど…
そこまで仲が悪くなってるとは思わなかったな。
でも、
.
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