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仲間同士でにんまりと視線を交えると、まずはリーダー格のスキンヘッドの男が少年に近づき、いちゃもんをつけた。
「おい餓鬼っ! 良い剣持ってんじゃねえか! お前には勿体ねぇから俺様に寄越しな!」
スキンヘッド野郎の、バカでかい声に、酒場内は静まりかえった。
皆、けして怯えて声が出なくなったわけではない。
ここの客は全員が傭兵であり、喧嘩でいちいち怯える者はいない。
何故なら、皆、次の展開に期待しての沈黙なのだから。
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