Lesson1 カモフラージュ

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「お兄ちゃんが教えてくれればいいじゃんかー」 「乃亜、忘れちゃいけねぇのはな、俺たちは血の繋がったきょうだいってことだ。」 「よーするに、お兄ちゃんも数学できないでしょ。」 ま、お兄ちゃんは社会科だしね、わざと言ってやりましたよ。 「…DNAを恨むことにしよう。」 「そ、そうだね。」 どちらともなく、沈黙。 沈黙が辛くないのはやっぱ、家族なんだからだなー。 朝比奈先生との沈黙は心臓に悪いもんね。 「ご飯食うか。」 「うん、そーしよー」 ママとパパは3年前に亡くなった。 事故だったし、それはそれは突然で涙が止まらなかった。 でも、やっぱりお兄ちゃんが居てくれたから、私は普通に生活が出来てる。 なんだかんだで、やっぱり仲がいいのだ。
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