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「お兄ちゃんが教えてくれればいいじゃんかー」
「乃亜、忘れちゃいけねぇのはな、俺たちは血の繋がったきょうだいってことだ。」
「よーするに、お兄ちゃんも数学できないでしょ。」
ま、お兄ちゃんは社会科だしね、わざと言ってやりましたよ。
「…DNAを恨むことにしよう。」
「そ、そうだね。」
どちらともなく、沈黙。
沈黙が辛くないのはやっぱ、家族なんだからだなー。
朝比奈先生との沈黙は心臓に悪いもんね。
「ご飯食うか。」
「うん、そーしよー」
ママとパパは3年前に亡くなった。
事故だったし、それはそれは突然で涙が止まらなかった。
でも、やっぱりお兄ちゃんが居てくれたから、私は普通に生活が出来てる。
なんだかんだで、やっぱり仲がいいのだ。
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