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男の子は驚くわけでもなく、むしろ落胆の顔を浮かべた。
「そっか…、じゃああの噂ってほんとなんだ」
「そうだよ。私は朝比奈先生だけが好きなの。ごめんね」
「いや、いいよ。確認したかったのもあるし。…じゃ」
そう言い残してトボトボと去って行く男の子。
結局、名前も知らない。
所詮、恋なんてこんなものなんだな…
顔だけで人を好きになって、その人に好きな人がいると知ったら離れてく。
それが嘘だとも、気付かない、誰も。
私は、今までどちらかと言えばモテる側の人間だった。
昔モデルだったママの遺伝も受け継いで、顔もスタイルも普通よりいいと思う。
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