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「今だったら乗れる気がするし。ほら、電動アシスト付のも有るじゃないですか」
「アシストって、そういう意味じゃなくって……」
「それよりも! 常盤さんに”奥様”って言われるの、やっぱり違和感有るわ」
いつもは相手にペースを崩される事のない常盤さんが、思いっきり、しかもあっさりと崩されてる。
完全に会話は奥様のペース。
「撫子さん、社長の奥様には変わりないんだから。えーと、俺から紹介しちゃって良いの?」
「ここはやっぱり社長に――」
先輩と常盤さんの目線が一斉に、完全に傍観を決め込んでいた社長に向く。
「……ん? あぁ。今日からちょいちょい事務を手伝って貰う、妻の撫子。何か有ったら遠慮なく言ってくれ」
「よろしくお願いしますね」
南希と私に向けられた笑顔に、同性なのに思わずドキッとする。
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