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「あ、はい。前からあんなに――デキる人なんですか?」
「ん? まぁ、要領良いからな。だけど……」
「”だけど”?」
顔を見合わせると、先輩がニヤリと口元を歪ませる。
「かなりの天然。しかも本人は自覚無いし、社長はそこに惚れ込んだらしいし」
「……そこ?!」
容姿とか、性格とか――”天然”も性格か。他にも色々あっただろうに。
台所に足を運ぶと何故か先輩もついてきて、二人でシンクに並びながら話を続ける。
「どこを好きになるかなんて、分からないもんだよな」
「そういう問題でも無いような――まぁ、お互いに幸せなら良いんじゃないですか?」
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