白と黒の関係

Cyan

ブランクがあったとはいえ、あっという間に撫子さんは事務を出来るようになっちゃうし、先輩の仕事を見てて元からそこまで有るとは言えない自信は無くなってくし。

進歩どころか後退りしてる。

「大丈夫か？　そんなに緊張するモンでもないだろ。東雲さんのとこと、そう変わりないって」

「だいぶ違う気がするんですけど――」

　規模と、それに伴い動く人と金額。

比べるものじゃ無いと思うけど、どうしても頭の中をちらつく。

「……どう言ったら良いんだろうな」

　片眉をピクリと上げ、目を細める。

普段は何処となく緩い先輩が見せる真面目な顔につられて、少し緊張する。