Blue

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 用意したコーヒー牛乳を飲みながら、机の上に置いてあるメモにペンを走らせた。 大抵、朝の出勤時間がずれるので、何かある場合は書き置きを残す。 これが暗黙のルールとなっている。 “今日も遅くなる予定。ご飯、先に食べてても良いから。”  ここ数日、一緒に夕ご飯すら食べていない。 それでも一緒にいたいのは――省吾の顔を見ると、いくら疲れていてもその時だけは安らげるから。 一緒の時間に合わせて起きても良いのだろうが、寝る時間は一緒でもお互いに “ギリギリまで寝ていたい” という理由で、特に干渉することなく別々に朝の時間を過ごしている。 携帯でニュースや天気予報を確認しながら、甘いコーヒー牛乳を喉に流し込む。 その後、支度を済ませ家を出た。
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