1人が本棚に入れています
本棚に追加
俺までバランスを崩した原因は3つ。
1つは茶髪でポニーテールの女子生徒は落下中にも関わらず、律儀に段ボールを抱えたままであった。
段ボールの中身は美術の教科書(資料集)が山積みで入っている。
これにより、女子生徒の体重+段ボールの重さが落下中の重力の力に追加される。
結論として思ったより重かった。女子生徒の名誉為に言っておくが決して女子生徒が重かった訳ではないぞ。
むしろ軽くて、良い匂いがしました。
2つ目は、俺の体勢。
まず咄嗟に飛び込んだ為に、階段の足場に上手く俺の足が安定して乗っていない。左足については左足の半分しか階段に乗っていない。
さらには右膝を階段につけ両腕を伸ばし、体を限界まで伸ばして女子生徒を支えてる為、バランスが安定しない。
3つ目は、俺が顔を上げ女子生徒を支えていた事、そして女子生徒の方は体ごと頭から階段に落ちる形だった事。
止めとばかりに、女子生徒の頭が俺の鼻にクリーンヒットした。
それはもう見事に綺麗に決まった。・・・凄い痛かったです。
以上の3つが原因により俺はバランスを崩して、女子生徒と共に階段から落ちる形となった。
「~~っ!!」
鼻の痛みを耐えながら瞬時に思考を働かせ、3つの選択肢を導かせる。
1.漫画見たく女子生徒を抱え、一緒に階段に落ちる。
俺のダメージは大だが、女子生徒は助けれるだろう。
ちゃんと階段の角の部分に滑り止めがついてる為、このまま落ちても頭を守れば、最悪死にはしない。
2.女子生徒と前に思いっきり前に突き飛ばし、俺だけ階段に落ちる。
女子生徒を前に突き飛ばす事により、女子生徒は階段に落ちる事はない・・・はず。
1の選択肢と違い女子生徒を庇う必要がないので、受け身の姿勢で階段に落ちれば俺のダメージは軽減出来る。
3.俺の体を強引に横に倒し、女子生徒を回避。
女子生徒はそのまま階段に落ちる事になるが、俺は階段から落ち無くて済む。
最初のコメントを投稿しよう!