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亜伽浮雷学園の食堂は学園の外にあり、食堂というより大きな店である。
食堂の他にお店レベルの売店もある。
食堂・売店と共に校舎の外にある為、昼休みなど外で食事を摂る生徒が沢山いたりもする。
食堂を出た俺は次の授業の為に校舎に進む。
食堂と校舎までが地味に離れており食堂から校舎に入るまで徒歩で5分程度掛かる。教室によっては入るまでの時間をを含むと10分以上かかる時もある。
「あー、くそっ、もっと食べとけばよかった」
決して悪い事では無いのだが、人助けをするとどうしても時間も消費してしまうのにも困っている。
昼休みに助けなければ良いじゃん?
と思うかもしれないが、だからと言って見過ごせないだろ、普通。
ポケットから飴を取り出し口に入れる。
最近飴とチョコじゃ持ち堪えられなくなってきたな。
そろそろカロリーメイトでも携帯しようかなぁ。でもあれ結構喉が渇くんだよ・・・。
ふと俺の目には茶髪でポニーテールの女子生徒が映る。
その女子生徒は段ボールを両手で抱えながら階段を上っている。
其処に男子生徒が女子生徒が上っている階段に徐々に近づく。
男子生徒は廊下から階段まで貼ってある沢山の部活紹介のポ
スターを見ながら歩いている為か、段ボールを抱えて階段に上っている女子生徒に気付かない。
女子生徒の方も段ボールを抱え階段を上っている為か、視界が隠され男子生徒に気付いていない。
女子生徒が階段を上りきって直ぐにその男子生徒と女子生徒がぶつかった。
男子生徒が気づいた時にはもう遅い。
段ボールを抱えていた女性が簡単にバランスを崩し、後ろに向かって倒れる。
女子生徒はそのまま重力に引かれ、階段に背中を向けたまま階段から落ちる。
階段から落ちた女子生徒の周りには段ボールから出た教科書が散乱しており、女子生徒の頭から大量の血が流し、倒れていた。
「っっっ!!?」
一気に空腹が訪れ、血の気が失せる。
また俺の意思とは関係なしに勝手に超能力が発動したのだ。
そして今回発動したのが
未来予知。
俺が今見た光景がこれから起こる。
考える前に体が勝手に動いた。
校舎に向かって全力で走る。
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