共通√ 日常パート

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 完全な不意討ちに受け身も取れず、地面を転がり頭から植え込みに突っ込む。 「――っつつ……誰じゃいコラア!」  蹴られた頬をさすりながら植え込みから顔を上げるも、蹴りの張本人の姿を見て硬直する。 「…………ぬ?」  見上げた先。  そこにあったのは、逆三角形によく似た形の布。幼さを感じさせる薄緑と白の横縞模様に、小さなピンクのリボンが可愛らしい。  更にその布製の逆三角形から伸びる二本の肌色。その柔らかそうな二本の肌色の生え際に、僅かに食い込む縞模様の布が、どこか扇情的で思わず喉が鳴ってしまう。  乱堂蓮華の前にあったもの。  それは全ての女性が常に身に着けていながらも、決して普段見ることが許されぬ聖なる布。  特殊な勝負の時にのみ身につけることが許されるものもあり、そしてそれを見ることが出来るのは、持ち主に認められし勇者のみとの言い伝えもある。  世の思春期真っ盛りの男子諸君にとって、決して侵すことは叶わぬ聖域。  ――ぱんつ。  女性の秘部を覆う夢の塊。  全男子が求める秘宝。  そのぱんつが今目の前にある。  ふとももというオプション付きで。  それが意味するところは、つまり、だ。 「やあ。おはよう、アララギちゃん」 「ああ、おはようヘタレ」 「いやしかし、妙だな。今日は天気予報じゃ晴れだって言ってたのに」 「そーだな、間違いなく晴れだよ。青空満天ドッピーカンだぜ」
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